【YoneTalk】未来都市スーパーシティー構想

米原

本日は、お忙しいところありがとうございます。
本日は、船橋市と「スーパーシティとは」と題し、対談をさせていただきます。
片山議員は、「スーパーシティ」構想を掲げています。
この構想とは一体どのようなものでしょうか。

片山

「スーパーシティ」構想とは、生活全般にわたる「丸ごと未来都市」を目指します。
最先端技術を活用し、第四次産業革命後に国民が住みたいと思う、より良い未来社会を包括的
に先行実現するのものになります。
移動、物流、支払い、行政、医療・介護、教育、エネルギー・水、環境・ゴミ、防犯、防災・
安全など生活全般にまたがることを、ネットワークで結びつけ運用するのです。
また都市間でバラバラなシステムの乱立を防止し、最先端のイノベーションを随時取り込める
ようにします。
例えば、自動走行・自動配送など、いつでもどこでも必要なサービスを提供。
支払いは、エリア内はキャッシュレスで現金不要。
全てのデジタルネットワークで行政手続きを効率的に処理。
すべての医療・介護を在宅でかかりつけ医が実施。
全ての子どもに世界最先端の教育環境を整え、エネルギー、上下水などをコミュニティ内で
の最適管理。町自体が一つの生き物として、流れるようにサービスを結びつけます。
そのためには、ビッグデータの解析やAIの活用も必要です。

米原

壮大な計画ですね。その計画の大前提として住民が参画し、住民目線で
実施されることが重要かと思います。
IoTやSociety5.0という考え方ですね。教育では、今まさにGIGAスクール構想を
国の指導の下、各自治体が進めています。
日本が来るべき時代で、競争優位を保つためにもこれらの施策は大変重要かと思います。
また、都市間でバラバラなシステムの乱立を防止し、
最先端のイノベーションを随時取り込めるようと仰ってましたが、
どのような仕組みで実現させていくのでしょうか。

片山

「API(システム間の接続仕様)公開ルールの遵守を、基盤整備事業者に法令上義務化します。
これらの技術仕様は、関係府省と共に有識者懇談会を開催し、年度末に
最終とりまとめする予定となっています。
各モビリティ、遠隔教育、キャッシュレス、医療・介護などの各サービスが
オープンAPIを用いることにより、都市間でデータ連携をして社会課題を解決するのです。

米原

本当に壮大な計画ですね。
日本は、インターネットではアメリカに乗り遅れてしまいました。
Google、Amazon、Facebook、Apple、それにMicrosoftといった
ICTインフラ企業が世界を席巻していますが、
この構想を進めれば、Society5.0では日本が主導的に
次の社会のモデルを作ることができる可能性があります。
教育では、今まさにGIGAスクール構想を国の指導の下、
各自治体が進めています。
日本が来るべき時代で、競争優位を保つためにもこれらの施策は
大変重要かと思います。
片山議員は、この壮大なスーパーシティー構想を国務大臣の時に、
発案されたとお聞きしています。どのような経緯で発案に至ったのでしょうか。

片山

日本の少子高齢化や人口減少に際して、今までのように当たり前に公共サービスを提供して
いくことは難しくなっていきます。そこで、日本が強みを持つICTや人工知能(AI)、
ビッグデータなどを活用し、社会問題を解決できないかと考えていました。
第4次安倍改造内閣で閣僚として地方創生と規制改革、国家戦略特区を担当することになり、
今まで研究を続けていた構想を実装段階に移す時期だと考え発案しました。
そして、国会での審議を経て「国家戦略特区法(スーパーシティ法)」が改正されました。

米原

法改正からスーパーシティー構想は大きく前へ進み、1年以上の検討を経て、
今年の3月につくば市と大阪市の2地区がスーパーシティの特区に内定しました。
この2地区を中心に日本のデジタル都市構想は、
急速に前進をしていくかと思います。
どのような基準でこの2地区が選出されたのでしょうか。

片山

公募が実施され、31の自治体から提案が集まり再提案の末、28の自治体の応募から2地区
を選出しました。特に重視したのは、規制改革と先端的サービスの「熟度」となります。

米原

つくば市と大阪市が特に成熟した内容の提案をすることができたのですね。
船橋市も、「ふなばしメディカルタウン構想」という極めてスーパーシティー構想と親和性の高い構想を計画しています。
今後も、注意深く情報を集め、構想の2次募集や政府主導での新たな試みがあった場合、
迅速に対応できるように市役所とも協議を進めてまいります。

米原

本日は貴重なお話誠にありがとございました。


片山 さつき

かたやま   さつき 

参議院議員 元国務大臣

ゲストプロフィール

平成17年、衆議院議員選挙にて初当選。
その後、平成22年、平成28年の参議院議員選挙にて再選。
総務大臣政務官、党総務副会長、参院外交防衛委員長、党政調会長代理等などを歴任。
平成30年には内閣府特命担当大臣(地方創生・規制改革・女性活躍等)に就任。
主著には「未病革命2030」「スーパーシティ」などがある。
                          
                     ※記載の経歴・内容は対談当時のものとなります

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